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長崎に丸山という処なくば

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 横約90センチ 縦約35センチ 綿100% 日本製 注染

 長吉が長崎での商売を終え大阪に帰る途中のことです。急な雨にちょっと雨宿りするつもりで丸山花街の門へと入りました。すると美しい太夫(たゆう)がこちらへどうぞと手招きしています。
奥へと通されお座敷に座るとお酒が運ばれてきました。続いて、月琴の音にあわせて華麗な舞が始まります。あまりの心地よさに時のたつのを忘れ、我にかえった時、稼いだお金はすっかり使い果たしていました。
 そとは雨、太夫が傘でお見送りです。
長吉はぼうぜんと天を仰ぎ、井原西鶴「日本永代蔵」の台詞をつぶやきます。
「長崎に丸山という処なくば、上方の金銀無事帰宅すべし、ここ通いの商い、海上の気づかいの外、いっ時知らぬ恋風おそろし」

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